-7.手をつなぐときは-



今日はいい天気。 最近急に寒くなって出かけるのにはつらい日々だったけ

ど、今日は久しぶりの天気空だ。

風も強くないから日差しがポカポカと気持ちいい。





洗濯物を干していた私は、日差しが気持ちよくて散歩に行ってみようかな、

と思うくらい日差しが肌に心地よくなっていた。



「ねー賢、天気もいいから散歩にいこうよ。

帰りにランチ食べに行くのもいいんじゃない?」

洗濯物を干し終わった私は、ソファーに寝転んでテレビを観ている賢に

言った。

そんな私の言葉に賢はゆっくりと私の方を見ると、私の提案に乗り気では

ない表情を見せながら、

「寒いのに何で散歩に行かないといけないんだよ。」

と、予想通りの返事をした。



予想はしてたけど、彼女が散歩に誘ってるんだから出かけてみようかなとか

いう気にならないのかこの男は。

でも、簡単に引き下がる美奈子さんではないのだよ。



私はそう思いながらソファーに寝転んだままの賢に近づき、自分の頬を

賢の胸元にすり寄せながら、

「外は気持ちよさそうだよ天気良くて。

こんな日には賢と一緒に出かけたいなぁ、ねぇ、駄目?」

と、甘えながら時折賢を上目使いで見つめて散歩に行きたいとアピール

した。



ふふ、賢にはこの甘え方効果あるんだよね。



「お前なぁ、俺がこれに弱いこと分かっててやってるだろ。」

「何のこと?」

「ったく、美奈子にはかなわないよ。

散歩に行きたいんだろ、このままだと出かけられないぞ。」

「やったー、じゃ出かけようっ!」

「やっぱり分かってやってるじゃねーか。」

「何か言った?」

「別に。

じゃ出かける用意するか。」

賢はそう言って部屋着から着替えるためにリビングから出て行った。

私は賢の後姿を見ながら思わずしてやったりというような顔に思わず

なってしまった。







「んー、やっぱり外に出て良かったね。ポカポカして気持ちいい。」

「まーな。」

私達はあの後家を出て、近所にあるパン屋さんでパンを買った。

そして、近所にある公園に行きベンチに座りながら仲良く買ってきたパンを

食べていた。

私達以外に家族連れが目立つ。



天気もいいし、お父さんの家庭サービスという所なのかな。



そんなことを思っていると私達の前を仲良さそうに老夫婦が手をつないで

歩いている。

その光景は私の目にはとても幸せそうに見えた。



そういえば昔こんなCMあったような気がするなぁ。

あの時は楽しそうだなとしか思ってなかったけど、このおじいちゃんと

おばあちゃんみたら羨ましく感じちゃった。

それは賢が隣にいるからかな?

私達もこういう風になれたらいいなと思ってしまうからかもしれないな。

賢はそんなこと思わなそうだけど。



「見すぎだろ。」

「え?」

「あの老夫婦のこと。」

「あー、そんな見てた?」

「見てたよ。

まったく、どうせ羨ましかったんだろ?」

賢はニヤッと笑いながら私を見て言った。

「どうして分かったの!?」

「そんな目してたからな。美奈子は分かりやすいからな。」

「だって、あんな仲よさそうに年が取れるなんて理想じゃない?」

「まーそうかもな。」

「だから思ったのよ。賢とそうやって過ごせたらなって。」

自分の今思っている素直な気持ちを言うと賢は立ち上がり、

「そうだな。でもとりあえずは将来の目標ということで。

じゃ帰るか。」

そう言って私の手を取り、そのまま手をつないで歩き出した。

私は何だか話を誤魔化されたような気になったけど、自分から手をつなぐ

ことなんてなかった賢が自分から手をつないできたことに嬉しくなった。



そうだね、いつか賢とあの老夫婦のようになれたらいいね。

お互いの将来の目標ということで。





odai:Heaves



この2人の話続きます♪




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