甘い1日



バレンタイン、皆さんはどう過ごしますか?

私今井倖は、彼氏の佐藤直喜と一緒に過ごす予定になっています。

私にとって直喜と過ごす初めてのバレンタイン。

しかも、好きな人に初めてチョコレートを準備する私。

今までお付き合いしていなくてもチョコくらいは、と思われるかもしれま

せんが、男の人にチョコレートをあげたのは、幼稚園の時に仲良かった淳

二君以来なんですっ!

そんな私が手作りチョコなんかもいいかなぁと思いながらも、作る勇気が

ないのは、仕方がないことだと思いませんかっ!!

やっぱりここは困った時の神様、奈々枝様ということで、奈々枝と一緒に

お互いの彼氏にチョコを作ることになっています。

果たして直喜がおいしいと言ってくれるチョコレートを作ることが出来

るのか私!!







今日はバレンタイン前日。奈々枝は仕事ということで仕事を終わるのを

待って待ち合わせをした後、夕飯を食べて奈々枝の家に向かった。

何故奈々枝の家なのかというと、私の家では道具が揃っていないから。

というわけで、材料を買い込んで奈々枝の家に到着した。

「さーて、始めますか。」

「そうだね、でも神崎君今日も来るはずだったんでしょ?

悪いことしちゃったなぁ。」

「いいのいいの。

克己は私の手作りチョコを期待してるんだから、今日は大人しく家にいて

もらわないと。」

「はー、すっかり仲良しカップルなんだね。」

「な、何言ってんのよ。

普通です、普通。」

「そうかなぁ、私と直喜はそんな感じじゃない気がする。」

「倖達の場合は、倖の天邪鬼がなくなればケンカも少なくなるんじゃない

の?」

「うー、そんなの分かってるもん。」

「分かってるんなら頑張んなさいな。

でも、倖が天邪鬼なのは佐藤さんにだけだもんね。

きっと、好きな人には照れて天邪鬼になるのね。うんうん。」

「奈々枝さん冷静に性格判断しないで下さい。

でも、そうかも。」

「まーでも、そんな倖でも佐藤さんはいいと思ってるみたいだから今のま

まの倖でいいんじゃない?」

「どっちですか奈々枝さん。」

「さて、チョコレート作りそろそろ始めないと徹夜になっちゃうわよ。」

「そうだね、その為に奈々枝の所に来たのに急いで作んないとっ!」

私と奈々枝は話を終わらせ、チョコレート作りに集中することにした。





その後、私と奈々枝はチョコレートを完成させた。

奈々枝は甘さ抑えめのガトーショコラのチョコレートケーキ。

私はトリュフを作ったんだけど、チョコレートを作るのが初心者の私は、

四苦八苦しながらも、奈々枝の分かりやすい指導のお陰で無事に完成させ

ることが出来た。

全身からチョコレートの甘い香りがするくらいチョコに掛かりっきりに

なってしまったけど、おいしそうと言うかおいしいチョコが出来たことに

かなり大満足の私。



味見もしたし、こんなにおいしいチョコだったら、直喜も喜ぶよね。



私は直喜の喜んだ顔を想像して顔がにやけてしまう。

「倖、にやけるのもいいけど、片付けるわよ。」

奈々枝はにやけ顔の私に呆れたような顔をしながら使った道具を洗い始

めた。

「すいません、片付けます。」

「もうすぐ12時になっちゃうわよ。どうする?泊まってく?」

「そうだね、そうしようかな。」

もうすぐで片づけが終わろうとしている時に奈々枝からお泊りのお誘い

があって、今から家に帰るのも大変だし、素直に好意に甘えることにした。

奈々枝に泊まることを返事してしばらくすると、奈々枝の家のチャイムが

鳴った。

「こんな遅い時間に誰だろ?」

奈々枝はそう言って玄関へ向かった。



本当誰だろ?



私は気になって玄関の方を見ると、そこには神崎君が立っていた。

「克己なんで来たの?」

「何ではないだろ。俺のためのチョコは出来たんだろ?

だったら早く食べたいんだけど。」

「子供じゃないんだから明日まで待っても良かったんじゃない?」

「奈々枝が作ってくれたものはすぐにでも食べたいんだよ。」

「仕方ないなぁ。」

そう言いながらも奈々枝の顔は嬉しそうだ。

私は2人の邪魔をするわけにはいかないと思い、急いで帰る準備をして、

玄関にいる神崎君に挨拶をした。

「じゃ私帰るから奈々枝と仲良くね。」

「悪いな。」

「えっ、ちょっと待って倖。

遅いんだから危ないわよ。」

「大丈夫、タクシー捕まえるから。」

「大丈夫じゃないわよ。

タクシー来るまで一緒にいるから。

ほら克己行くわよ。」

「でも悪いし。」

「悪いのはこんな時間に来た克己なんだからいいのよ。」

「ひどい言われようだな。

でも、確かに1人は危ないから送るよ今井。」

「そう?じゃお願いしようかな。」

私は素直にタクシーが来るまでの時間一緒に待ってもらった。

そして、タクシーが来たので2人にお別れを言ってタクシーに乗り込んだ。

行き先を言った後、窓から外の風景を見ながら奈々枝達のことを考えてい

た。



本当に仲いいよね2人。

私も直喜にあんな素直になったらやっぱり直喜も嬉しいのかな?



そんなことを考えていると直喜に会いたくなってしまい、運転手さんに

行き先を変更してもらい、直喜の家に向かうことにした。







「着いてしまった。」

私はタクシーから降りて、直喜の部屋までたどり着き、玄関の前で立って

いた。



日付も変わったんだから、今日はもうバレンタイン。

1年に1度くらい素直になるのもいいかも。

倖、ここは可愛く天邪鬼が出ないように頑張るのよっ!



私はそう心の中でつぶやくと、直喜の部屋のチャイムを押した。

すると、しばらくしてパジャマ姿の直喜が出てきて、驚いた顔で私を見た。

「どうしたんだ?」

「ちょっと近くまで来たから来てみました。」

「近くまでって、まーとりあえず入れよ。」

「お邪魔しまーす。」

そう言って中に入ると、リビングの電気は消えていて、直喜が寝ようとし

ていたことを改めて自覚した。

「ごめん、寝るところだったんだよね。」

「いや、今から寝ようとしてたところだから大丈夫だよ。」

「そう?」

「ところで、急に来るってことは用事があったんだろ?」

「用事というか、はいこれっ。」

私は照れくさくてぶっきらぼうにチョコレートを入れてきれいにラッピ

ングした箱を直喜の前に出した。

「なんだ?」

直喜は箱を受け取り、ラッピングをはずしていき、チョコレートに気づい

た。

「チョコレートか。」

「そうチョコレート。」

「食べていいのか?」

「どうぞお食べくださいな。」

「ではありがたく。」

直喜はチョコをつまんで口の中に入れた。



あーもっ、何でもっと可愛く言えないかな私はっ!

今日は素直になるって決めてたのにっ!!



自分の不甲斐なさに落ちこんでいると、

「うまいよ倖。」

と、直喜が笑顔を見せて言ってくれた。



良かった、直喜喜んでくれてる。

一生懸命作って良かったな。



直喜の笑顔に満足した私は思わず笑みがこぼれてしまう。

そんな私を直喜がニヤッと笑いながら見て言った。

「そんなに俺にチョコを食べさせたかったんだ。

作ってすぐに持ってきたんだろ?」



うう、違うと言いたい。いや違わないんだけど天邪鬼な私がそう言いたが

ってるっ。

でも、今日は素直になるって決めたんだからっ!



私はそう自分に言い聞かせ、何とか天邪鬼な自分を抑え、素直に自分の気

持ちを言うことが出来た。

「そ、うだよ。

直喜に早く食べて欲しかったの。」

たとえ小さな声だったとしても、いつもと違う素直な自分がそう答えるこ

とができた。

いつもと違う私に直喜が気づいて、怪訝そうな顔をしている。

「何よ。」

「いや、素直な倖というのが珍しくて驚いてる。」

「たまには、素直になることもあるわよ。」

私は直喜の顔を見るのが照れくさくて横を向いたまま答えた。

すると直喜は、クスクスと笑い出した。

しかもかなり楽しげだ。



何がそんなに楽しいのよっ、人が頑張って素直になってるのにっ!



直喜のクスクス笑いに無性に腹が立ってしまう。

だからムッとした顔になっても仕方ないと思う。

すると、

「怒るなよ。」

そう言って私の頬を突いてくる。

「何すんのよっ!」

「だって倖が面白い顔してるから。」

「面白い顔じゃなくて怒ってんのっ。」

「はいはい、怒ってるんですね。

倖、無理して素直になる必要はないんだからな。」

「え?」

「俺は素直な倖が好きになったわけじゃないんだから。

だから、いつも通りの倖でいいんだよ。

素直になろうと頑張ってる倖も可愛いけど、いつもの倖がいいかな。」

直喜は照れくさそうな顔をしながらも優しい瞳を私に向けて話している。

そんな直喜が何だか可愛く思えたりする私はかなり直喜にはまっている

ということなのかな。

でも、素直じゃない私でもいいと言ってくれる直喜がとても愛しく感じる。

「天邪鬼な倖でいいよ。」

そう言って直喜は私に優しいキスをくれた。







それから私は直喜にベッドに連れていかれ、今直喜の身体の下に裸でいた

りする。

直喜の腕の中で私は、喘ぎ声を出している。

しかも、喘ぎ声じゃない言葉は天邪鬼な言葉ばかり。

「倖、こういう時は素直になっていいんだぞ。

気持ちいいなら気持ちいいって言ったほうが楽になるんじゃないか?」

「だ・・れがっ、・・・あああっ」

「まーその強がりがいつまで続くかな。」

そう言って直喜は私の中に埋め込んでいた自分のモノを激しく動かす。

しかも、私が感じて仕方ないというほどに。

「はぁぁん・・・あああっ」

身体の熱が上がっていく、しかも快感が走りぬける。

もう、どうなってもいいと思うほど感じてしまい、直喜に抱きついた。

「も・・う、ねぇ・・・あああっ!」

「俺も、イキそう。」

そう言って私達は一緒に快感の渦に巻き込まれ、高みを目指した。







行為が終わった後、直喜の腕の中にいながら、心地よい睡魔が襲ってきて

いた。

「倖、俺の為に素直になろうとしてくれたんだろ?

そんなに俺のこと好きなんだな。

知ってたけど。」

直喜はそう言って私の額にキスをしている。

いつものように違うわよっ、と言おうとしたけど、閉じてしまっている瞼

を開けることができなかった。

でも、直喜の言っていることは本当なんだから仕方がない。

そう思ってしまうバレンタインという日は、私にとって素直に直喜に愛を

告白できる日なのかも知れない。

だから今日だけはちょっとだけ素直になれる気がする。

でも、天邪鬼の私で直喜はいいって言ってくれたんだから1日だけだけど

ね。

そう思いながら私は、直喜の腕の中で心地いい眠りについた。





皆さんも素敵なバレンタインをお過ごしくださいね。





1位カップル直喜と倖のバレンタインのお話でした。
いつもより少しだけ素直になった倖ですが、天邪鬼なところはすぐには変えれない(笑) しかも直喜は天邪鬼な倖でいいと言ってしまったので、これからも倖は天邪鬼なままです。
でも、この2人らしいと言えばらしいのでいいかなと思っています(笑)
6ヶ月記念企画の小説はこれで終了です。
これからも拙いながらもマイペースに頑張っていこうと思いますので
よろしくお願いします。





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