キッズ・ラブソディ番外編


愛情の裏返し


久しぶりに訪ねたお姉ちゃんの家では昔みたいに料理を作っていたけれど、使い慣れた場所だと思っていた場所がそうじゃなくなっていたことに少しだけ寂しさを感じる。

潤一郎さんと結婚してから久しぶりに来たせいだとは思うけれど、使っていた鍋やフライパン、物の位置が大きくは変わっていないにしても変化があることに違和感があって、台所で過ごすことで自分が嫁いでいったのだと感慨深くなるのはそれだけ歳をとったということなのかもしれない。

潤一郎さんと結婚して職場を1年足らずで退職後専業主婦になっている私の場所はここじゃないんだと思うと淋しく思う反面自然と顔がほころぶ。

旦那様である潤一郎さんは出張に行っていてその間淋しいだろうからお姉ちゃんのところに行っていいですよ、と言われて今回の里帰りとなった。

今回の出張は予定では1週間くらいだけれどもしかしたら延びるかもしれないということだったから。

潤一郎さんがいない部屋に1人というのは淋しかったから、潤一郎さんの言葉に甘えて帰省したけれど、やっぱり潤一郎さんに会えない日々は淋しいし切ない。

どんなに遅くなっても帰宅して一緒のベッドで眠る人肌を感じられないから。

もちろん毎日は仕事の都合で無理な時もある。

それでも、潤一郎さんは家に帰ってきて来ることを頑張ってくれていることには気づいている。

優しい潤一郎さん、知りあったころからその優しさは変わらず、変わらないどころかもっと優しくなっているとも思える。

でも、たまに潤一郎さんは意地悪になる。

それでも私への愛情は見える意地悪だ。



潤一郎さん、早く逢いたいよ。

電話の声だけじゃ切った後に淋しさが増すだけだもの。

潤一郎さんも私と同じように淋しいって思ってくれてるかな?

そうだといいな。
















「予定より早かったからびっくりしちゃった。

でも、うれしいな、潤一郎さんが早く帰ってきてくれて。」

予定では1週間過ぎると言われていた出張に行っていた潤一郎さんは、1週間が過ぎる前に迎えに来てくれた。

お世話になったということで豪華な夕飯を、といっても夢と愛の好物を中心な食事だけど用意をしてお姉ちゃんには帰ることを電話で連絡した。

本当は待って直接言って帰りたかったんだけど今日はみんな帰りが遅くなるかもと言っていたので仕方がない。

「急いで帰るみたいになってしまったけれどよかったんですか?」

「大丈夫だよ、ちゃんと連絡したし。」

「後日お姉さんにはお礼をしないといけませんね。」

車を運転しながら会話を続ける潤一郎さんの横顔は私が大好きなほんわか優しい微笑み。


そんな潤一郎さんの顔を見るだけで幸せな気持ちになれる。

潤一郎さんがすぐ近くにいる幸せ、嬉しすぎて叫んでしまいそう。

「楽しく過ごせてましたか?」

結婚しても口調を変えない潤一郎さん。

『もう癖になっているので直せませんよ。』そう言っているからきっとこの先もこの口調なんだろうけれど、すでに潤一郎さんの身体の一部のような気がして違和感はない。

付き合いだした頃は余所余所しい気がして寂しく思うこともあったけれど。

「楽しかったけど、やっぱり潤一郎さんがそばにいてくれなくて淋しかったよ。

毎日電話で話してたけど声だけだと潤一郎さんがそばにいないことが実感され過ぎちゃうから。」

「うれしいことを言ってくれますね。」

「潤一郎さんも、私がそばにいなくて淋しかった?」

「どう思いますか?」

「質問に質問で返すのはずるいよ。

ね、どうなの?」

クスッと小さく笑いながらからかうように聞く潤一郎さんの言葉に頬を膨らませるまねをして怒っている振りをしながら聞き返す。

「真琴が分かっていることを聞くからですよ。」

「潤一郎さんの口からちゃんと聞きたいの。」

「淋しかったですよ、真琴がいないベッドで眠ることも声だけしか聞けない毎日も。」


「ふふ、良かった潤一郎さんも私と同じで。」

「分かっているくせに聞くんですから真琴は我がままですね。」

「我がままでもいいもん、潤一郎さんはちゃんと私を甘やかしてくれること知ってるもの。」

「まったく、その通りだから返す言葉もないですね。

でも、真琴の我がままを聞くということは私の我がままも聞いてもらわないといけませんよ。

真琴欠乏症なんですから覚悟をしておいてくださいね。

もう少しで家に着くことだし。」

「それって・・・。」

「分かっているんでしょ?

ほら、期待してるのが潤んでる瞳で分かりますよ。」

「っ意地悪!」

「好きな子に意地悪するのは男の特権ですからね。」

私の大好きな笑顔を見せながらいう潤一郎さんの目は獲物を逃すつもりはないと視線で絡め捕る。

もう、逃れることはできない。

もちろん、逃れるつもりはない。

潤一郎さんを求めている欲望は私も同様なのだから。













「潤一郎、はや・・・・く、ほしい、のっ!」

部屋に着き、荷物を置いてなおさないといけないことは分かっていたけれど、それは潤一郎さんの動きに止められてしまった。

「片付けが先の方がいいですか?」

後ろから抱きしめられ耳元でささやかれる確認の言葉。

本当に潤一郎さんは意地悪、私が答えたい言葉を分かっているくせに言わせようとするのだから。

分かっているくせにと思いながらも私の口は素直に言ってしまう、求める言葉を。

そうしなければ意地悪な潤一郎さんは意地悪を続けてしまうのが分かっているから。

「潤一郎さんに、抱きしめてほしい。」

「今抱きしめているのに?」

「もう、意地悪しないで。」

「聞きたいだけですよ、真琴の口から私を求める言葉をね。

ほら、言ってください、私が欲しいと。」

「欲しい、潤一郎さんが、欲しいの。

潤一郎さんをちゃんと感じたい。」

「少し足りない気はしますが、許してあげますよ。」

それから口づけをされ、お互いの唇を濡らすほど求めるキス。

寝室へ移動をした後は、お互い洋服を脱がせ合い肌を露出させる。

離れていた分強く抱きしめてほしくて、感じさせてほしくて、高ぶる感情が私の口から濡れた声を喘がせる。

「はあぁんっ、そこ、気持ち・・・・いいのぉ」

「当然ですよ、真琴を気持ちよくさせたいんですから。

まだまだこれからですよ、覚悟してくださいね。」

「んんっ!・・・・あああぁ!」

侵入を始める熱いものが私を攻め立てる。

いやらしくくねりながら動く腰は潤一郎さんの動きに合せようと私の意志を無視して動いていく。

それでも、私の中にある快感の渦は留まるところを知らず高まるだけ。

耳に響く濡れた音がますます身体を熱くさせる。

感じすぎて痺れを感じながら2人で目指す高み。

荒い息を吐きながら告げる愛をささやく言葉はお互いの快感を高める材料。

限界に近づくことを感じながら頭を真っ白にさせながら解放させる快感。

その後も求める気持ちがおさまらない私達はお互いを求め合う。

時間を気にすることもなく、求めるだけの時間は過ぎていく。











何度求め合ったのかも忘れるほどの時間を過ごした私達。

力が入らなくなった身体を潤一郎さんは優しく抱きしめてくれ、私の髪をなでる。

心地よい温もりに眠ってしまいそうだったけれど、潤一郎さんの嬉しい言葉に目を開けた。

「本当!?そんな休みなんてもらえたの?」

「最近働き過ぎましたからね。

だから、一緒に過ごせる時間が増えましたよ。」

「うれしい、じゃ、潤一郎さんと久しぶりにデートできるんだね。」

「それ以外のこともできる時間はありますよ?

でも、時間は有効に使わないといけませんから。

ほら、私の肌に触れていた胸の突起がこすれて尖ってきましたよ?

それに、ここもいい感じに濡れてる。

好きですね、真琴も。」

「違っ!潤一郎さんが・・・。」

私の抗議の言葉は嬉しそうな表情に意地悪さを含む潤一郎さんからのキスで遮られ、濡れたままの場所に躊躇いもなく侵入を始められ、再び濡れた言葉が口から洩れる。

そして、潤一郎さんに翻弄されるまま喘ぎ声をあげ続けた。

温かい温もりに包まれながら2人の時間は過ぎていく。





いつもは穏やかでほんわか優しい笑顔を見せて優しい愛情を見せてくれる潤一郎さんは時には意地悪になり私を翻弄する。

でも、それは私への愛情の裏返し、いつまでも私を愛してほしいと願う思いを叶えてくれているだけだ。

そして私も潤一郎さんの願いを叶え続けている。



+おわり♪+



『空想庭園録』様への贈り物であるこの話。
全年齢バージョンを飾ってくれているのですが、雫さんより折角だからと、送っていたらぶえっちバージョンを当サイトで観覧出来るようにしましたw
潤一郎さんを気に入ってくださっている雫さんのサイトは
こちら♪





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