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空は夕日がゆっくりと沈んできている。

いつもだったら、夕日が沈む出す前に夢と愛のお迎えに行ってるはずなのに、

今日は、瑛子とすみれの2人に連れ去られたおかげで、かなり遅くなって

しまった。


遅くなっちゃったよぉ、夢も愛も機嫌悪くなってるよねきっと。

それにこんな遅くなったら、明日は土曜日だから保育園いかないし、潤一郎

先生と来週まで会えなくなるから、ゆっくり会えないよっ。


急ぎ足で保育園まで急ぐと、保育園には夢と愛しか残っていなかった。


もしかして、私がお迎え一番最後!?


自分が最後かもしれないと思うとますます焦ってしまい、滑りこむように

夢と愛のそばに近づいた。

「おそいよぉ〜まことちゃん。」

「ほんとだよ、おそいぞまことちゃん。」

「ごめんねぇ〜、なかなか帰れなくて。」

私はひたすら夢と愛に手のひらをこすり合わせ、頭を下げながら

あやまった。

夢と愛は、ほっぺたをぷくっと膨らませながら私を見ている。


うーん、これはかなり怒っているな。そうよねぇ、こんなに遅いお迎え

今までなかったものねぇ。

でも、このほっぺたぷくってしてるのかわいいかもっ。

つんつんついてみたいっ。そんなこと怒ってる2人にできないけどね。


怒っている2人に対して不謹慎なことを思ってしまった私は、とりあえず

2人の怒りを静めないと帰れないと思い、聞いてみた。

「昨日も今日も遅くなってごめんね。今日は2人が食べたい夕食とデザート

を作ってあげる。おやつは今日は無理そうだから、デザートがその

変わりね。それで遅くなったこと許してくれる?」

「ほんと?すきなのつくってくれるの?」

「そんなのじゃごまかされないぞ。おそくなったのにはおこって

るんだぞ。」

「でもゆめ、すきなのつくってくれるってよ。わたしハンバーグと

プリンたべたーい!」

「ハンバーグとプリンか。しかたないな、あいもたべたいっていって

るし、ハンバーグとプリンつくってくれるならゆるしてやるよ。」

「ありがと。じゃーハンバーグには花形目玉焼きのせて、プリンには

生クリーム乗せちゃおうかな。」

「「はながためだまやきとなまクリーム!!」」

夢と愛は声を合わせて行った後、わーいわーいと両手を挙げて喜んで

いる。


ハンバーグの花形目玉焼きのせとプリンの生クリームのせは、2人の

大好物だ。

今日も遅くなっちゃったから、おいしいハンバーグとプリンを

作ってあげなくっちゃね。


「いいですね、今日の夕飯はハンバーグとプリンですか?」

笑顔を見せながら潤一郎先生が近づいてきた。

「そうなの!まことちゃんがつくるハンバーグとプリンはすっごく

おいしいの!」

「そうだぞ、すごくおいしいんだぞ。そうだ!じゅんいちろうも

きょうたべにこいよ。」

「そうだよっ、じゅんいちろうたべにおいでよ。」

夢と愛はそう言いながら潤一郎先生のズボンを引っ張りながら

言い出した。

「食べてみたいですけど、急にお邪魔するのも悪いですしね。」

「「だいじょうぶだよ!ねーまことちゃん。」

夢と愛はそう言いながらウインクをしたいんだろうけど、上手に

できず両目をパチパチしながら私を見ている。


そっか、夢と愛は私の気持ちに気付いてるんだったのよね。

でも、子供に気を使われる私っていったい・・・。

でも、潤一郎先生に私の料理を食べてもらえるかもしれないのは

うれしい。

それに、潤一郎先生とゆっくり過ごせるかもっ。


「よかったら夕飯食べに来て下さい!お迎えも遅くなってしまって

迷惑かけちゃったし。」

「そうだよ、いっしょにたべようよぉ。」

「こいよじゅんいちろう。」

私は夢と愛と一緒にズボンを引っ張って誘いたくなりながらも、

さすがにそれは駄目だろうと思い、潤一郎先生に近づいて握りこぶし

を作りながら、一生懸命潤一郎先生を夕食に誘った。

潤一郎先生は、私達のお誘い攻撃に根負けしたようで、

「そうですね、折角誘ってもらっていることだしお邪魔しても

いいですか?じゃ、戸締りしてきますね。」

潤一郎先生はそう言って、保育園の戸締りをするために私達から

離れていった。



潤一郎先生がいなくなると、夢と愛がふふふと笑いながら私に言った。

「まことちゃん、よかったね。」

「きょうはまことちゃんのりょうりじょうずをアピールしてもっと

なかよくなるんだぞ。」

私は潤一郎先生が私の手料理を食べてくれるのがうれしくて、その

手助けをしてくれた2人が嬉しくてぎゅっと2人を抱きしめた。 「ありがとう2人共!おいしいハンバーグとプリン作ってあげるからね!!」

「「く、くるし〜。そんなつよくしちゃだめ〜。」」







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