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授業を受けながら私は、自分の顔がにやけてしまうのをなおす

ことができずにいた。

にやけてしまう原因は、昨日の潤一郎先生との出来事。

失恋決定のつもりで告白したのに、まさかの両思いだった。

しかもキスまでしちゃったし。


もー幸せすぎるっ!


そんな心境の私は、顔のにやけを止めるなんてできそうになかった。





「なんだぁ〜、今日は落ち込んで学校に来るかと思ったら、

にやけっぱなしだし。」

「ホントよねぇ〜。で?結果報告を聞かせてもらいましょうか?」

瑛子とすみれは、昼食の時間に昨日と同じように私を屋上に

連れて行き、笑顔で詰め寄りながら聞いてきた。

そんな2人に昨日のことをにやけ顔のまま報告すると、

「色恋沙汰はどう転ぶかわからないものね。でも良かったじゃないの。

でも、このにやけ顔はどうかと思うわよ。」

瑛子はそう言って私のほっぺたをつねってきた。


痛いから瑛子さん。

いくら私がにやけ過ぎててもっ。


私は瑛子の手をほっぺたからどけて、つねられていた場所を

擦りながら、

「痛いって瑛子っ。

いいじゃない今日ぐらいにやけてても。」

「そうは言ってもにやけすぎだとさすがの私も思うわよ。

なんで、瑛子の気持ちに賛成だわ。」

すみえが私の発言に抗議するように、手を上げながら言った。

「だって〜、潤一郎先生と両思いになれるなんて思ってなかったから

嬉しいんだもんっ。

だから2人に何と言われようとも今日は、にやけちゃうわよ私は。」

「そうですか。浮かれちゃってるわけね真琴ちゃんは。」

「浮かれもするわよ瑛子さん。真琴は失恋決定のつもりで告白して

大どんでん返しで両思いになっちゃったんだから。」

「まー今日だけは許してあげましょうか。」

「そうそう。

きっと浮かれている真琴は両思いに貢献した私達に1ヶ月はお弁当

作ってきてくれるわよ。」

「そうか。

私達のお蔭で両思いになったようなものだもんね。気を使わなくても

いいのに真琴ったら。

あら?でも私達のお弁当が見当たらないんだけど。」

瑛子はそう言いながらワザとらしく私の周りを見わたした。


小姑ですかあなた達はっ!

でも、確かに2人のお蔭なんだよね。

2人が後押ししてくれなかったら告白なんてできなかったと思うし。

ここは大人しく1ヶ月は大人しく2人のお弁当を作ってくることに

しようかな。

作らないとうるさそうだし。


私はそう思い、2人を見わたしながら言った。

「はいはい、2人のお蔭です。1ヶ月お弁当作らせてもらいます。」

「あら〜気を使わせるわね〜。でも、私達の貢献がお弁当1ヶ月分で

済むんだから安いもんじゃない。」

「そうそう。楽しみにしてるから。」

2人はそう言って私の肩を叩いた。



なんだかなぁ〜。

でも、お弁当作りは毎日してることだから、2人分増えてもきつく

ないし、この2人の注文がお弁当1か月分で済んでよかったかも。

もっと他のこと言い出しそうだから、大人しく作ることにしよう。



私は2人に肩を叩かれながらそんなことを思っていた。





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