-11-



授業が終わり、夢と愛のお迎えに行く時間になった。


はー、告白するって決めたけど、どうしよう。

緊張してきたよぉ〜。

それに、どういうタイミングで言ったらいいんだろ?

悩むよぉ〜。


帰る準備をゆっくりしながら、告白について考えていると、

瑛子とすみれがそばに近づいてきた。

瑛子がまた、私の頭をペチペチ叩いてきて、

「なーにゆっくり帰る準備してるのよ。おちびチャン達が待って

るんでしょ?

それに、今日は大仕事が待ってるんだから、早く保育園に

行きなさいよね。」

と、真面目な顔で言った。

「そうよ、早く行きなさいよね。思い立った時にこういうことは

やらないと、日にちが過ぎちゃうとできなくなるもんだからね。

ということで、早く帰りなさいな。」

すみえがシッシと手を振りながら言った。


確かにそうかもしれない。

今日告白できなかったら、言い出せなくなっちゃうかもっ!


2人の助言を聞いて、気持ちを新たにしてから、改めて今日

潤一郎先生に告白することを決めた。

「じゃー頑張ってくるわっ!これで潤一郎先生への気持ちに

踏ん切りをつけるっ!!」

私は握りこぶしを2人の前に出しながら宣言した。

「その意気よ真琴!すっぱり振られてきなさい!!」

「振られたら瑛子と一緒に優しく慰めてあげるわよ。

いってらっしゃいな。」

瑛子とすみれが手を振りながら私を見送ってくれた。


持つべきものは友達よね。

たとえ2人が私のことを、いつもおちょくっていたとしてもね。

こんな時は、とっても励まされるよ。


2人の気持ちを嬉しく思いながら、夢と愛のお迎えに向かった。

今日の本命行事、潤一郎先生への告白をするために!!







「まことちゃんまだかなぁ〜。」

「きょうははやくこれるっていってたぞ。まことちゃんがきたら、

じゅんいちろうがいってたこときいてみないとな。」

「そうだよね〜、わたしたちじゃわかんなかったんだもんね。」

「とにかく、まことちゃんがこないとどうしようもないもんな。」

夢と愛は潤一郎が言っていた言葉を早く真琴に言わないといけないと

思い、真琴がお迎えにくるのを今か今かと待っていた。





「夢と愛のお迎えに来ました。」

私は、自分の心臓がドクドクいって、今にも飛び出しそうな気が

しながら、潤一郎先生に告白する瞬間が近づいていることに、

緊張していた。


意気込んで来たけど、かなり緊張してきちゃったよぉ〜。

こんなんで告白なんかできるのかな私・・・。

駄目駄目っ、弱気になっちゃ!

瑛子とすみえが励ましてくれたんだもんっ!

頑張るのよ、真琴!!


緊張が強くなってきて、弱気になってきた自分を励まして

告白するための勇気を自分の中に溜めることにした。





告白の勇気を溜めてる間に、夢と愛が走って私の足元にやって

きた。

「まことちゃんまってたよ〜。」

「ほんと、まちくだびれたぞ。まことちゃんにはなしたいことが

あるんだ。」

「話したいこと?」

「そうなのぉ〜、じゅんいちろうがいったの。」

「潤一郎先生が何言ったの?」

「あのね〜、じゅんいちろうにいわれたけど、なにがなんだか

わからなかったの。そしたらじゅんいちろうが、まことちゃんに

きいたらいいっていったんだ。」

「私に聞いたらいいって?」

2人が言ってる内容がよくわからず、首をかしげると、夢と愛が

焦ったように私に何かを言おうとしている。

潤一郎先生がゆっくり歩きながら私達の方にやってきて話しかけたので、

夢と愛は、話すのを止めてしまったので、2人が言いたかったことが

聞けなかった。

「真琴ちゃん、お迎えご苦労様ですね。」

「いっ、いえっ。」


潤一郎先生だぁ〜。

どうしよぉ、告白しないと!

でも、考えたら今日はお迎え来たの早かったから、他のお母さん達が

いるんじゃないっ。

こんな中じゃ告白なんかできないよぉ〜。


潤一郎先生を目の前にして、いざ告白しようとしたけど、状況的にあまり

保育園でするのはあまりいい場所ではない気がしてきてしまった。

どうしようかと悩んでいると、夢と愛が潤一郎先生に話しかけた。

「じゅんいちろう、まだまことちゃんにきいてないの。」

「はやくいいたいんだけどさ。」

「そうですか。でも、保育園で言うんじゃなくてお家に帰ってから

ゆっくり聞いてみたらどうですか?」

「そうだね。」

「そうだな。そうしようっ。」

夢と愛はお互いの顔を見て、うなずいている。


何をそんなに私に言いたいことがあるんだろ2人共?


緊張しながら、夢と愛が何が言いたいのか気になりつつ、

どこで潤一郎先生に告白をしたらいいのか考えていた。

「今日は夕飯何を作るんですか?」

「へ?夕飯ですか?」

突然の潤一郎先生の質問に驚いてしまった。


でもちょっと待ってっ。

また潤一郎先生を夕飯に誘って、潤一郎先生が帰る時に告白

したらいいんじゃない?

それなら、お母さん達の目も気にすることもないし、潤一郎先生に

最後にご飯を作ることができるしっ!


私は自分の考えを実行するべく、潤一郎先生を今日の夕飯に

誘うことにした。

「潤一郎先生、もしよかったら今日夕飯食べに来ませんか?

この間またご馳走するって言ったことだし。

良かったら家に夕飯食べに来てくださいっ!」

「この間ご馳走になったばかりなのに申し訳ないですよ。」

「そんなことないですっ!ぜひ来て下さいっ。」

「そうですか?そう言ってもらえるなら、また真琴ちゃんの

おいしいご飯を食べに行かせてもらいます。でも、まだ帰れないので

後から伺うことになりますけどいいですか?」

「はいっ。夕飯作って待ってますねっ!」

そう言って私は夢と愛の手を引き、潤一郎先生に頭を下げながら、

保育園を後にした。




よしっ、潤一郎先生においしい夕飯作って、告白するぞっ!!


私は告白の決意も新たに、家まで急いで帰ることにした。





Novel

Next

Back




検索サイトから来られた方は、 こちら からTOPへどうぞ。