初恋

:: plot ::
全1話

今日は、成人式。振袖を着て髪をアップし、友達と式に出ている。
偉い人達の話している中、私の頭の中では、初恋の彼を思い出していた。


小学生の頃、いつも一緒に遊んでいた彼は、近所に住んでいた。
彼と遊ぶのが楽しくて仕方なかった小学校の頃の私。
中学生になると、彼とは遊ばなくなり、話をすることもなくなっていった。
そんな彼と廊下で目が合うと、私の胸はドキドキした。   
目が反らされると胸がズキズキしていた。
この頃の私には、なぜこんなに胸がドキドキ・ズキズキするのか分からなかった。
彼に会うから、こんなおかしいことが私の胸に起こっていると思い、余計に彼のことを避けるようになってしまった。


高校生になった時、中学のクラス会があった。
彼とは、学校が別になり、すれ違うことさえもなくなった。
久しぶりに会うはずだった。
クラス会に行き、彼は来なかった。彼は引っ越していた。

彼が引っ越した?もう会えない?
そう思うと私の目からは、涙があふれていた。
なぜ?
涙があふれるのはなぜなの?

そうか、私は彼が好きだったんだ。
今更気付いても私の前から彼はいなくなってしまった・・・。
今も彼を忘れることができない私。
神様彼に逢うことが出来たら、今度こそ素直に私の気持ちを伝えたい。
逢いたい。彼に逢いたい。




式が終わり、友達と外に出ようとしていると、中学生の頃の同級生が輪になり話をしている姿が見えた。
その輪の中心には、逢いたくて逢いたくて仕方なかった彼がいた。
「こいつ帰ってきたんだって。」
同級生が彼を指さしながら言った。
彼がこっちを向いた。
目が合った。彼は笑っている。
今度こそ素直になろう。
今まで言えなかった私の気持ちを伝えよう。
私と彼の距離が近づく・・・。
+おわり♪+

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