ラブリー

冬休み(ラブリー番外編)

「お兄ちゃん。遊びましょっ。」

「美佐、俺は勉強中。」

「うー、分かってるもん。でも暇?っ!」

「分かってるなら大人しくしてるんだよ。」







私はお兄ちゃんの部屋でクッションを抱きしめたままお兄ちゃんに構って欲しくて甘えてみたんだけど、受験生のお兄ちゃんは現在真面目にお勉強中。だから、私に返事はしてくれるけど構ってくれない。





お兄ちゃんが受験生なのは分かってるけど、冬休みに入ってお兄ちゃん勉強ばっかりっ!

初詣にも一緒に行ってくれなかったし。

受験勉強を一生懸命してるんだから邪魔しちゃいけないのは分かってるけど、やっぱり淋しいよお兄ちゃん・・・。





私はベッドの上に座ってたけど、そっと机の椅子に座っているお兄ちゃんに近づいた。

そして近づいた私はお兄ちゃんの座る椅子に背中をもたれた。





同じ部屋にいるのに少しの距離がすごく遠く感じるよ。

だから、近くにいるのはいいよね、お兄ちゃん。





しばらくお兄ちゃんの椅子に背をもたれているとお兄ちゃんが、顔を私の方を向けて、

「美佐、おいで。」

と、自分の太腿をポンポンと叩きながら言った。





「お兄ちゃんっ。」

私はお兄ちゃんがくれる合図に従って、お兄ちゃんの太腿に座った。

この合図は小さい頃から私を構ってくれる合図。





「降参だよ。」

「えへへ。」

「いつまでも美佐は甘えん坊だな。」

「お兄ちゃんにだけだもん。」

私は自分の頭をお兄ちゃんの胸にすり寄せた。

そんな私の頭をお兄ちゃんは優しく撫でてくれた。

私はお兄ちゃんに頭を撫でられるのがすごく好き。

だって気持ちいいんだもん。





「美佐。」

「なに?」

私は目をつぶったままお兄ちゃんに大人しく頭を撫でられているとお兄ちゃんが話しかけてきた。

「今日は無理だけど、明日出掛けるか?」

「ホントっ!」

私は突然のお兄ちゃんの提案に驚いて顔を上げた。

「本当。どこ行きたい?美佐が行きたい所でいいぞ。」

「え、でも、お兄ちゃん勉強・・・。」

「これだけ構ってほしそうにしている美佐を俺がいつまでもほっとくわけないだろ?1日勉強しなかったからって心配ないよ。」

お兄ちゃんに構ってもらっているのに、急に自分の行動が良かったのかな?と反省モードに入ってしまった私は、小声になりながら聞いた。

「お兄ちゃん、そんなに私を甘やかしてたらいつまでも甘えちゃうよ?勉強の邪魔しちゃってるのに。」

「美佐にはいつまでも甘えてほしいからいいんだよ。だから、他の奴に甘えたら駄目だぞ。」

「お兄ちゃんにだけだよこんなに甘えるのは。じゃ明日はお兄ちゃんの合格祈願に行こうよ。」

「それもいいかな。初詣にも行ってないし。」

「じゃ約束。」

私はそう言って昔よくしていた指きりをするため小指を出すと、

「それは子供の頃の約束のやり方だろ?」

そう言って、私の唇に優しくキスをした。

「えっえっ!?」

「恋人同士になったんだからそれなりの方法で。」

お兄ちゃんはにっこり笑っている。

「そっか、そうだね。じゃ約束ね。」

そう言って私も約束のキスをするためお兄ちゃんの唇にキスをした。

2007.1.20