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私は、神崎さんが私の耳元で囁いてくれた言葉が、自分の胸の奥にスッと

入り込んできた。

そして、私の瞳からはもっと涙が流れ出してしまった。

「何で泣くんだ?同じ気持ちなのに。」

神崎さんはそう言ってゆっくり私の身体を離した後、私の涙を指ですくった。

私は涙でぼやけてしまった神崎さんを見つめながら、自分の感じた素直な

気持ちを伝えた。

「だって、うれしい。

同じ気持ちでいてくれるなんて思ってなかったから。」

「奈々枝を好きになったのは、その泣き顔にやられたからだろうな。」

「泣き顔?」

「そう。奈々枝をもう泣かせたくないって思った。

でも、俺も泣かせてしまったな。」

「これは、うれし涙だからいいの。この涙はあなたしか流すことができない

涙なんだから。」

私はそう言って笑顔を神崎さんに見せた。

すると神崎さんはニヤッと笑い、とんでもないことを言い出した。

「じゃーうれし涙を流してもらおうか、ベットの上で。」







「はぁ・・・ぁああっ!」

私は神崎さんが言ったように、ベッドの上でうれし涙なのか何だか

わからなくなってきた涙を流していた。

神崎さんは私の感じる所を全て覚えていたのか、その場所を重点的に

攻めてきた。

私は神崎さんが与えてくる刺激に頭がおかしくなりそうなぐらい感じて

しまい、喘ぎ声ばかりが出てしまう。

「いゃぁ、・・・もう・・」

「ん?これぐらいで音を上げるのか?

まだまだこれからだぞ、俺の今日までの欲求を受け止めてもらわないと

いけないんだからな。」

神崎さんは楽しそうに私の中に入ったまま言ってきた。

「そ・・・ぉんなぁっ!

だって・・・、も・・・うっ!!」

「いけよ何度でも。

奈々枝のいく顔何度でも見たい。」

神崎さんはそう耳元で囁いたかと思うと、私の中で動きを早め、私を

高みへ導こうとしている。

私はその動きに身体を痺れさせるほど感じていた。

「かんざぁ・・・、さぁぁんっ!!」

「違うだろ奈々枝、克巳だ。きちんと言わないといかせないぞ。」

神崎さんはそう言って、今まで私をいかせようと動きを早めていたのに、

急に動きを緩め、私の感じる場所をゆっくりと刺激してくる。

私は今まで高められてきた快感を突然奪われた喪失感に、
耐えられなくて、「っはやく・・、かつみぃ」

と、言われるがまま神崎さんの名前を呼び、神崎さんの首に自分の腕を

回し、腰をくねらせながら求めてしまった。

「よく出来ました。」

神崎さんはそう言って、今までゆっくり刺激していた私の感じる所を

スピードを上げ攻めてきて、私はその動きに再び高みに運ばれ

イってしまった。





その後も、神崎さんは私を快感の渦に巻き込んで、私の口から

「もう許してぇ・・・」

という言葉を言わせながらも、朝方まで開放してくれることはなかった。







目覚めると昼近くになっていて、起き上がろうと身体に力を入れようと

しても、昨日神崎さんに好き勝手にされた名残が身体に残っていて、

なかなか起き上がることが出来なかった。


こんなになるまでしなくてもいいのにっ!


私がそう思っていると、私の隣で眠っていたはずの神崎さんが、くすくすっと

笑っている。

「笑い事じゃないしっ。

せっかくの休みなのにどうしてくれるのよ神崎さん。」

「神崎さん?昨日あれだけ身体に教え込んだのにまだ足りなかった

のか?」

「いえいえっ!十分です克己。」

「最初からそう呼んでればいいんだよ。」

そう言って、私の髪に優しく触れてきた。

「直喜に連絡しないとな。多分今井が心配してるだろうしな。」

「そうね、倖心配してるかも。」

私はそう言いながらも、髪を触られる感触が気持ちよくて、そして、

克巳のそばにいるのが心地よくて、離れることができなかった。







2人でベッドの上でまどろんでいると、玄関のチャイムが鳴り、ドアを

叩く音が聞こえた。

「お出ましだぞ。ゆっくりでいいから着替えてろ。」

そう言って克巳は部屋から出て行った。


お出まし?


私は誰が来たんだろうと思いながら、何とか身体を起し、洋服に着替えた。

部屋から出るとソファーに倖と佐藤さんが座っていた。

「奈々枝〜、心配したんだからねっ!

携帯に電話しても出ないし、お店から出てどうしてるのかと思って。」

倖はそう言って私に抱きついてきた。

疲れた身体の私には、倖を支えることができなくて思わずふらついて

しまったけど、克巳が後ろで支えてくれて何とか倒れずにすんだ。


そうだよね、心配かけてごめんね倖。


「ごめんね倖。」

「とりあえず、神崎君と付き合うことになったみたいだからいいよ。

良かったね奈々枝。」

「ありがと。」

私は、克巳と付き合うことになった私のことを喜んでくれる倖の気持ち

が嬉しかった。

「だから言っただろ?」

と、今まで黙って座っていた佐藤さんが倖に言った。

「そうだけど、直喜の言うのはいまいち信用できなかったんだもん。」

「ひどい言われようだな、昨日はあんなにベッドの上でかわいかったのに。」

「ちっ、ちょっと何言ってんのよっ!」

倖は顔を真っ赤にしながら、佐藤さんを睨んでいる。

「そうか、直喜達も昨日はお楽しみだったんだな。」

「そう言う克己もだろ?武藤さん足ふらついてるじゃないか。」

「仕方ないだろ、奈々枝が可愛いすぎるから。ついな。」

と、克巳と佐藤さんは楽しそうに話している。

「何話してるのよっ!」

私は克巳に言うと、気にする様子もなく克巳は言った。

「本当のことだろ?あんなにかわいく泣いてたじゃないか。」

私は克巳の言葉に顔が熱くなってきているのを感じた。


何言ってんのよっ!!


私がそう思っていると、倖が近づいてきて言った。

「奈々枝、神崎君ってこんな人だったんだね。さすが直喜の友達。

奈々枝もきっと振り回されるんだね。」


ううっ、そうかも。


そう思っていると、克巳が私を引き寄せ、

「好きだよ奈々枝、これからよろしく。」

と、優しい笑顔を見せて言った。

私はその笑顔を見て、


振り回されてもいいか、だって私も振り回すんだろうしね。

好きよ、克巳。


克巳の言葉の返事として、克巳の頬にキスをした。



+おわり♪+





『Bitter Sweet』完結です♪
最後は甘い感じで終われたかなぁと思ってます。
ずっと書きたいと思っていた2人だったので、書けて満足しております。
神崎は予定ではもう少しクールな男のはずだったんですが、
書いている内にマチにはクールな男は書けないということが改めてわかりました(涙)
とりあえず、気に入っている2人です。
最後まで読んで頂いてありがとうございました☆






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