-1-



温かい・・・。

私は人肌の温度に触れるのは好きだ。

だって、何だか安心する。





今、私が触れている人肌は初対面の人だ。

あんまりいいことじゃないのはわかってる・・・。

でも、慰めてほしかった。

そして、何も分からなくなるほど私を壊して欲しかった。

彼は、そんな私の願いを受け入れてくれた。





「・・はぁぁ・・んっ」

初対面の彼がくれる甘い痺れが私を、希望通りおかしくしてくれる。

甘い痺れは私を欲情させている。


一瞬でもいい・・・。

私をこの思いから解放してくれれば・・・。


「感じやすいんだな。少し触るだけでこんなに濡れてる。」

彼はそう言って、私の秘部を指で触れると突起を刺激しながら、

私の身体の奥に、指を潜りこませてきた。

その指は、私を高みへ向かわせるために中で動きまわる。

その動きに私は感じすぎてしまい、身体を震わせた。

「ね・・っぇ、焦らさ・・・ないでっ」

「焦らしてるつもりはないんだけどな。

あまりにも俺の指を締め付けてくるから、離したくないのかと思って。」

「それ・・、っらしてるっ!」

「早くっ・・・おね・・・がい」

私は彼を睨みながら言った。

すると彼は楽しそうに笑ったかと思うと、

「じゃ、そろそろ中に入って感じさせてもらうことにするよ。」

そう言って私の上半身を起こし、向かい合わせの状態にさせられ、

彼の物が私の中に侵入してきた。


彼の物は、私の感じる所を知っていたかのように動き出し、私を今まで

以上に高めていった。

彼から与えられる刺激に私は自分の腰が自然に動いてしまい、

もっともっと、と求めてしまう。

そんな私に答えてくれるように彼の動きが私の動きに同調する。

「はぁぁんっ・・・ああぁ」

「あああぁぁんっ」

「気持ち良さそうだな。」

「きもっ・・・ちぃ、・・・もっと」

「そんなに求められるんなら答えないわけにはいかないな」

そう言って彼は、私をベットの上に倒し、足を持ち上げ動きを早めて

きた。

その動きに私は、身体を痺れさせ、自分の限界に近づいてきたことを

感じた。

「はぁん・・・、も・・・うっ!」

「いきそう?」

「もぉう、・・・はぁぁぁんっ!」

「っそんな締め付けるな、俺もっ!」

彼はそう言って私を深く突いて動きを早めた。

「ああぁっ!」

「っんっ!」

私達はお互いを高め合い、同時にイッた。

そして私は、頭の中を白いまどろみで満たし、身体に残る甘い痺れに

酔いしれていた。

次の日、目を覚ました私は、

『お金置いていくので、部屋代に使って下さい。

夜はありがとう。少し気持ちが楽になった気がします。

あなたのお蔭です。』

そうメモに残して、ベッドで眠る彼を残して部屋を後にした。


私は、彼の私に触れてくる優しさとぬくもりに慰められていた。





私、武藤 奈々枝25歳。

職業、看護師。

医者と不倫しています。



医者の彼とは、職場というか勤めている病棟が一緒。

内科に勤めている私は、その医師が結婚していることを知りながら、

男と女の関係になってしまった。

付き合いだして2年。

彼は奥さんと別れると言っているが、そんなのわかんない。

というよりもありえない。

だって、奥さんのお腹の中には赤ちゃんが宿っている。

彼の甘い言葉を信じていた時もあった。

でも、このままずるずる付き合いを続けてもしょうがないと思ってる

自分もいる。

でも、手放せない。 それは、彼のことが好きというよりも、1人になってしまう

のが怖いという方が合っているかもしれない。

そんな自分がすごく嫌・・・・。

でも、なかなか前に踏み出すことができない。

どうにかしなきゃと思いながらも・・・。



そんな時出会ったのが、神崎 克巳さん。

親友の倖と同じ会社の人だ。

倖と待ち合わせをして飲みに言った時、倖の彼氏の佐藤さんと一緒に

私達のテーブルにやって来た。

そして、一緒に座るように声をかけた。

だって、佐藤さんが倖のことを気にしてやってきたのはバレバレだったし、

倖は、佐藤さんに対する自分の気持ちに気付いていなかったから、

気付かせてあげようと、姉心が起きてしまったから。

そして、計画通りというかなんというか、店から出て行った倖を、佐藤さん

が追いかけていき、私と神崎さんが残されてしまった。

その後、2人で飲んでいると酔ってきた私は、自分の今の状況・医者と不倫

していることを話し、不覚にも泣いてしまった。

しかも、自分から神崎さんを無理やり誘い、ホテルに連れ込んで、襲って

しまった。

最初は抵抗していた神崎さんも、私の泣き落としに落ちた。



私はホテルを出て家に帰り、お風呂に入ってその日はぐっすりと眠った。

そして次の日に、不倫をしていた彼にお別れを言った。

彼はなかなか別れに応じてくれなかったけど、私が真剣だと分かると別れを

受け入れてくれた。


彼のためにも私のためにも良かったのよ。


今はそう思っている。

そして私は、神崎さんが自分の心の中に住んでしまったことを感じていた。

でも、今更告白なんかできるわけない。

あんな出会いになっちゃったんだし。

それでも、会いたいと思ってしまう自分もいる。

自分の心と葛藤してしまう。





そんな時、倖から電話がかかってきた。

「久しぶり〜、忙しそうだね奈々枝。

この間も電話したけど出なかったじゃない。それにかけなおしても

くれなかったし。」

そして倖は、この間私が助言した初デートの報告をしてくれた。


いいな〜倖は幸せそうで。

私も幸せになりたいわよホント。


そう思いながら話をしていくと倖が、

「奈々枝、それなら私の職場の人紹介しようか?」

と言った。


それもいいかもしれないわね。

今の自分の気持を忘れるにはやっぱり新しい恋よねっ!


そう思って、倖に

「倖の職場の人か・・・。いいかも。」

と言うと、思ってもなかった返事が返ってきた。

「そうでしょ?

じゃ、1回会ってることだし神崎君なんてどう?

今彼女いないみたいだし、直喜の親友だし、お勧めよ。」


えっ、神崎さんっ!

彼のことを忘れようとしてるのに、彼を紹介されても意味ないじゃないっ!


そう思って断ろうとしたけど、倖はドンドン話を進めてしまい、

「そうと決まったらすぐ直喜に連絡して神崎君に話ししてもらうから、

楽しみに待っててね。そうと決まれば今からすぐに連絡するからね。

じゃ決まったら連絡するから奈々枝の休みと後から合わせることにするね。

じゃ、また連絡するね。」

そう言って電話を切ってしまった。


倖〜、人の話は最後まで聞いて〜っ。





はーどうしよ。

神崎さん、会いたいけど会いたくない。

複雑な心境だわ。





Novel

Next




検索サイトから来られた方は、 こちら からTOPへどうぞ。