いろんなところにキス7題


6.うなじにキス


明日は土曜日で学校に来る必要がない日ということで、孝蔵と一緒に過ごすことになっている。
社会人と大学生、一緒にいられる時間を作るのは難しいけれど、可能な限りは一緒に過ごすようにしている。
孝蔵からは一緒に住もうと言われることもあるけれど、親からもらった孝蔵のマンションに一緒に住むのは気が引けるし、何と言っても、教師である私がそんなことをしてもいいのかという思いもあり、断り続けていた。
まさか孝蔵と付き合うことになるとは思ってもいなかっただけに、付き合い始めの頃はぎこちなさを感じていたけれど、それも時間が過ぎていくうちに解消されていった。
二度と男性と付き合うことはないと思っていたのに、孝蔵はそんな私の心を傷を癒してくれ、いまも大切にしてくれる。
ただ、困ったこともあるわけで、そのことには困っていながらも受け入れてしまう自分がいるから、何とも言えない。




「さて、あとはこれを片付けたら帰れるわね。」
一段落ついた雑用に、背伸びをした後独り言を漏らす。
薄暗くなった放課後、生徒の声も少なくなってきている時間に居残りで仕事をしている私は、空になってしまっていたカップにコーヒーを注ぐ。
単調な作業に疲れてきて、休憩を入れる。
あと1時間ぐらいで済むはずなので孝蔵との待ち合わせの時間には間に合うはずだ。
入れなおしたコーヒーの残りを飲み干し、片づけなければいけない仕事を再開させた。
集中して仕事をしていた私は、ゆっくりと開くドアの音に気がつくことなく視線を机の上に向けていた。
一旦集中してしまうと周りの音が聞こえなくなってしまうことが多いのは自覚していただけに、突然の出来事に対処することができなかった。
「っ!?」
首筋に急に感じた温もり、それは明らかに人がもたらすものだということが分かるもので、キスをされたことに気づく。
何事かと思い振り向くと、抱きしめる腕が胸の中に私を納める。
身体で感じる感触で、誰なのかが分かり、驚きを強めてしまった。
「孝蔵!?」
「当たり。」
少しだけ私を身体から離しながらも、腕はしっかりと私の腰に回っていて、そのままの状態で話を続けるしかない。
「どうしてここにいるのよ。」
「早く梨佳子に会いたかったから来ちゃった。」
「来ちゃったって、ここ学校よ、駄目じゃない。」
「怒ってる?」
「怒ってない。」
「怒ってるの?」
どことなく沈んだ声を出す声が気になってしまい、怒っていたはずの気持ちもなくなってくる。
「本当に怒ってないわ、急に孝蔵がこんなとこに現れるから驚いたの。」
「本当に?」
「本当よ、だから、そんなに落ち込まないで。」
角度的に下を向いてしまった孝蔵の顔が見えそうで見えない状態だったけれど、自然と出てきた優しい声、でも、次の瞬間騙された!と思ってしまうのだった。
「梨佳子って優しいよね。
でも、その優しさは気をつけないと騙されちゃうよ?」
ニッと含み笑いを見せながら私の身体を引きよせ、唇を塞ぐ。
感じさせるためとしか思えない動きを見せる孝蔵に、胸を叩き抗議ををしてみたけれど、次第にその力も弱まってしまい余韻にのまれてしまう。
ゆっくりと離れる頃には、足の力が入らず支えられる形で自分から孝蔵の胸に倒れこんでしまっていた私は、力ない声ながらも最後の足掻きをする。
「ずるい。」
「ずるい?俺は聞いただけなのに?」
「それをずるいって言うのよ。」
「そうとも言うね、でも、そんな俺のこと好きだよね、梨佳子は。
だったらしょうがないよね。」
「本当にずるいんだから。」
「知ってる。
この先続けて嫌がりながらも許しちゃう梨佳子も知ってるから、続けるよ。」
「あっ!」
「下着、濡れてるよ梨佳子、期待してた?」
低く意地悪な声色で耳元に囁く孝蔵の声にさえも身体がビクッと反応してしまう。
待ってなんかいないと言いたいのに、下着越しに動く孝蔵の指の動きが言葉を止める。
「んんっ・・・、はぁっ」
「ほら、あんまり濡れてるから指が吸い込まれちゃったよ。」
「ああぁ・・・っはあぁん」
「ね?聞こえるでしょ?濡れてる音がさ。」
孝蔵が言うように耳に響いてくるのは自分の秘部が鳴らしている音。
それは淫らに孝蔵を誘っているようだ。
実際、身体は孝蔵を求めている。
口では嫌がっていても身体が答えてしまうのだ。
恋しい相手から触れられているのだから。
「ひぁっ・・・・、あぁん!」
噛みつくような口づけを首筋に落とされ声が抑えられない。
ここが学校だと、放課後で生徒も残っているのは分かっている。
でも、それでも、一度高められだした身体の熱は自然に収まるわけもなく、これからの私の行動は分かり切っていた。

もう、ダメ・・・。

理性が途切れそうになりながら、もう身体に意識が取り込まれだし口から出る言葉は拒絶の言葉ではなく、
「ねぇ・・・っ孝蔵・・・・」
腕にすがりながら欲しいものをあることを伝える。
けれど、孝蔵は楽しそうな顔をしながら胸に触れ、
「名前を言われただけじゃ分かんないよ。
・・・・言って、梨佳子。」
意地悪く囁きかける。
「んっ、・・・いえ、ない・・・っ」
「いいのかなぁ、このままで。」
「これ・・・ほし、いっ」
言えない言葉の代わりにズボン越しに孝蔵の物に触れ、これが欲しいのだと伝える。
「しょうがないな、本当は言ってほしかったんだけど、許してあげる。」
「はっ・・・はぁっ!」
チュッと唇に軽くキスをした後ズボンから出した物を私の奥深くに埋める。
ズンズンと奥まで届くほど腰を打ちつけてきて、その上感じる場所にまで当たってきて高い声が出てしまう。
でも、これ以上声を大きく出すわけにはいかず、潤んでしまった瞳で孝蔵を見つめると、感じ取ってくれたのか唇を重ね、私の声を抑え込む。
それでも漏れ出す声は次第に高められてくる熱を放出したい声がこもる。
そして、そのまま唇を重ねたまま高みへと昇りつめていった。






「もう、もうっ!」
「ごめんごめん。」
「本当に思ってる?」
「思ってます、ごめんなさい。」
絶頂を迎えた私は、力が抜けたままの状態で孝蔵に倒れこみしばらく荒い息をついていたけれど、落ち着きだしてからとんでもないことをしてしまったと赤面するやら慌てるやら、今に至る。
持たれかけたままの状態で孝蔵に苦情を言っていた私だったけれど、謝罪の言葉と共に優しく髪を撫でられ、次第に落ち着いてきていた。

結局こうやって許してしまうのよね。
それはそれで幸せなことなのかもしれない。

髪を撫でられながらそんなことを考え、自分が幸せなのだと改めて感じてしまう。
できればもう少しエッチなのは押さえてくれたらいいのにとも思っていたことは孝蔵には内緒だけれど。
そうは言っても、孝蔵の家に帰るなり身体を重ねてしまうのだから私も好きなのだということなのだろうか?
しょうがない、好きな人と身体を重ねるのは心地よく気持ちがいいんだもの。

+おわり♪+


本編は暗い雰囲気を醸し出していた割には、今回の話では明るい感じになってしまった2人。
しかも、好き勝手やってるし(笑)
幸せそうということで、誤魔化してしまおうと思っています。
「彼女と彼の事情」投票してくださってありがとうございました。





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